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プリンター選択基準を考察

多くの方が、数多あるプリンターの中から自分の用途にあった1台を選びます。
じゃあ、どのようなプロセスを辿って、「その一台」を決めるのでしょう。
いろんな判断基準がありますが、大体以下のような点になる思います。
  • @ メーカーへの信頼性
  • A 予算
  • B 用途に応じた機能
  • その他にも細かい基準はいっぱい上げられますが、つまるところ、予算と機能とメーカーに集約されます。
    その中で優先順位をつけるとすれば、機能→予算→メーカーです。
    機能に関してはこの2つ。
  • @ 単色かカラーか
  • A A3が必要か否か
  • 予算はその機能に見合った中で決めると思います。
    メーカーに関しては、今まで利用したことがあるかないかっていうのが一番大きいかもしれないですね。

    さて、今まで私は何十社という企業のシステムに携わってきた訳ですが、その経験から言うと、これ以外に大きな要素があります。
    それは、サポート体制です。
    以外に忘れがちな部分ですが、今までそのメーカーを利用したかどうかという選択基準は「サポート」が充実しているか否かということに他なりません。
    つまり、使い続けている理由は機能ではなく「サポート」にあります。
    仮に、高機能で低価格のプリンターがあっても、トラブルが発生したときのサポートが杜撰では、次回はたぶん購入しないと思います。
    あくまで、自分の受けた感想ですが、サポートが充実している順番は以下のメーカーです。

    @ エプソン A リコー B ゼロックス C キヤノン D NEC です。
    あくまでも「個人」レベルの話なので、信用する必要もないのですが。
    実は、この順番って何の順番だと思いますか?
    やさしく教えてくれる順番ではないです。
    それは、各メーカーの技術者の性格やスキルの問題がありますので、一々そんなことをここで言うつもりはありません。
    では、何の順番か。
    それは電話に繋がり易く、また、電話番号がサイトから直ぐに見つけられるかどうかの順番です。
    レーザープリンターというのは、基本的に企業が利用するケースが多いと思われます。
    その際、サポートに電話するときって、「かなり急を要する」ケースだと思います。
    そんなときに、電話が繋がらないとか、連絡先がわからないとかになった場合、業務がストップしてしまいますよね。
    だから、この電話が繋がり易いか否かがもの凄く重要になるんです。
    海外メーカーではHPがかんり充実してますが、DELLとかはちょっと問題ですね。
    そのそも電話番号を探すこと自体、相当ストレスを感じます。
    サービスタグごとにサポート体制が違うって言うのが、何とも自分本位ですよね。

    エプソンビジネスの真髄

    自分は1位にエプソンを上げました。
    基本的にエプソンを使うお客様が多かったというのがありますが、サポートへ電話をした際、待たされたという記憶がほとんどありません。
    キヤノンの方は法人に比べ個人ユーザーが比較的多いと言う部分で、電話が繋がりにくいのかもしれないですね。
    しかし、単にそれだけの問題ではないような気がします。
    エプソンの場合、キヤノンやリコーに比べ、一早く「サプライ品で儲ける」という発想をした企業って部分が大きいと思います。
    つまり、プリンター本体で儲けるのではなく、プリンタに必要なトナーであるとか、ドラムあるいは廃トナーボックスと言った、サプライ品で儲けようとしたんです。
    逆にプリンターは赤字でもその後に発生するサプライ品の方が遥かに利益率が高い。
    一説によると、トナーでの利益率は80%を超えるとの話もあります。
    このビジネスモデルが爆発的に利益を上げたことで、他のプリンターメーカーもエプソンを追随し始めます。
    その影響でハードの価格はドンドン下がり、最終的にはPCにプリンターをサービスで付属させるようになったほどです。
    エプソンの場合は、インクジェットよりもレーザープリンターの方がシェアが高いため、より企業へのサポートという部分では他社よりも優位な立場にあったと言えます。
    キヤノンの場合、当然レーザープリンターも多いのですが、「インクジェットプリンター」を主力と考えている節があります。
    インクジェットプリンターの利用層は企業と個人双方で、圧倒的な顧客数です。
    そのため、サポートという部分では、エプソンに軍配があがります。
    リコーに関してはエプソンと近い位置にあります。
    提供する機種のほとんどはレーザープリンターですから、サポートはどうしても企業向けになります。
    そのため電話等は比較的つながりやすいようです。
    また、リコーは当初コピー機からスタートしているため、企業とはかなり密な関係だと言えます。
    これはゼロックスにも言えます。
    この2社はインクジェットを提供していないため、サポートという部分では充実しているように思われます。
    NECに関しては正直あまりいい印象がありません。
    サポート云々という部分は正直よくわからないんですが、製品の仕様が他社とは少し異なるケースが多い。
    元々が自社仕様に強いこだわりがある企業風土のせいか、プリンターが扱いにくい。
    製品そのものの性能は確かに高く、また、故障も少ないとの評判ですが、とにかく製品がすべて分かり辛い。
    システムを生業とする自分がそう思うんですから、あまり造詣が深くないユーザーであれば、困るケースも多いと思います。

    あくまでも個人的な意見ですが、もし新規でプリンターを選択するならば、価格とサポートではエプソン。
    性能とサポートではリコー・ゼロックスがお勧めです。
    特にリコー・ゼロックスのプリンターは価格的には少し高めですが、メンテナンス部分でのサポートは優れているため、企業等で毎日使うのであれば、この2社が良いと思います。
    また、とにかく安くて電話サポートが良いとなるとエプソンを選択した方がいいように感じます。
    リコーとゼロックスは企業プリンターでは最大のライバルです。
    実はこの2社の製品はリースで置かれている会社が多いのですが、その最大に理由は「サポート」です。
    何かあれば、テクニカルが飛んで来ます。
    エプソンビジネスがサプライ供給であるのに対し、リコー・ゼロックスは「長期メンテナンス保守」が最大の収入源です。
    ですから、リサイクルトナーを使うことへの警戒感も大きいように思います。
    プリンターが不調になれば、すべてリサイクルトナーの影響をいい始めて、極力使用させないように努めます。
    しかし、リサイクルトナーを使って機械が壊れるというのは、単なる詭弁にすぎません。
    なぜなら、この仕事を22年続けてきて、そんなケースは一度もないですから。
    リサイクルトナーがあるのか否か。
    もう一つプリンター選択で重要な要素があります。
    それは、「リサイクルトナー」がそもそも存在しているのかという部分です。
    最近ではメンテナンス商品でも、堂々とリサイクルトナーを使うケースが増えてきました。
    メーカー側も下手にそれを止めてしまうと、契約そのものが解約されかねないですから。
    メーカーも目をつぶるっているのが実際のようです。
    さて、コスト削減には必須のアイテムになりつつある「リサイクルトナー」ですが、プリンターを購入した後に、リサイクルトナーを探しても作ってないというケースも当然あります。
    リサイクルトナーは純正品のトナーが使用済みになって初めて製造できる商品ですから、新しい機種が安いからと言って購入しても、「リサイクル」するためのカートリッジがまだ「使用済み」になっていない可能性が高いからです。
    リサイクルトナーメーカーも、新しい機種に対する対応がすぐに取れる訳ではないため、どうしてもタイムラグが発生してしまいます。
    そのため、新しいからとか安いからという理由でプリンターを選ぶと、逆に割高になるってことになるの注意だ必要です。
    まずは購入する前に、販売店に対して、その機種のリサイクルトナーが存在するかどうかを確認するのがいいと思います。